どたばた国際結婚 いざ嫁入り

いざ嫁入り⑥ ゾゾの家族の暮らし

投稿日:2015年8月21日 更新日:


*ミャンマー人の夫と出会って、はじめてミャンマーを訪れた日々を振り返るシリーズです*

東京でミャンマー出身の夫と出会って結婚を決めて、ヤンゴンを訪れるまで、ゾゾにどんな家族がいて、どんな風に育ったかなにも知りませんでした。
今考えると、よくもまあ、という感じもありますが、本当にいい家族に恵まれ、ゾゾには感謝です。

ゾゾの家族については、前にも少し書きましたが、お父さんは中国福建省の人で、お母さんはミャンマーで生まれた中国人とミャンマー人とのハーフ。
お母さんはミャンマー中部にある古い王朝があったタウングーという町の出身で、お父さんとはお見合い結婚だったそうです。
お姉さん、お兄さん、ゾゾ、エーちゃん、オーちゃん の5人の子どもに恵まれ、お父さんは理髪店を続けながら3人の子どもを大学まで出しています。

ヤンゴンのダウンタウンから車で20分ほどの通りに面したところで住居兼店舗があって、いつもお客さんで賑わっていました。
大きな通りだったので、車が通っていて、開けっぱなしの店はちょっと埃っぽくて。
自然光のままで営業している店には2つの古い大きな散髪用の椅子がありました。
ゾゾとは正反対で口数が少なく、手動のバリカンとハサミで黙々と髪を切るお父さん。
その横で、若いお弟子さんが、切っているお客さんや、待っているお客さんと話をして盛り上げている感じ。
ミャンマーのおじさんたちは小奇麗にしている人が多くて、しょっちゅう髪を切りに来る人もいたようです。
お父さんは、徐々に物価が上がっていくのに、「値上げはせん」と、安く切っていたこともあって、忙しく過ごしていました。

ゾゾや私が外から帰ってくると手を止めて「どこへいってきた?」といつも聞きます。
若いころに中国から来たのでミャンマー語が上手じゃないというのも、言葉が少ない原因だったでしょう。

お母さんは女性のお客さんの髪を染めたり、パーマをかけたりするお手伝いをしていました。そうでないときは、住居のほうで料理を作ったり、飲料にするお湯を沸かしたり、お掃除をしたり、ちょこちょこ動きまわっていました。
細長い鰻の寝床のような住居で、本当に狭い。足もとがコンクリートで冷たいので、いつもサンダルを履いて歩き回っていました。

私がはじめて訪れたときは、ゾゾのすぐ下の妹さんエーちゃんはまだ独身で、まだ大学の勉強をしていました。
裁縫ができたので、ときどきおばさんや女の子が家に来て、服を注文していきます。
当時1995年ごろは、Tシャツなど既製品を買うこともできましたが、オーダーメードがごくふつうで、「襟はこんな感じ。ウエストはぴったりめに。袖はヒラヒラにして」とか、希望をエーちゃんに伝え、帰って行きます。
するとエーちゃんは、生地にデザインを下描きし、裁ち、縫って完成させます。お父さんが髪を切るのがゆっくりなのに似て、その1つひとつがゆっくり、なのですがとても丁寧。
私はせっかちで雑なので、エーちゃんのテンポに魅了されました。
彼女には料理を教えてもらったり、買い物の作法を教えてもらったり、思い出深い日々を過ごしました。
今は、すてきなご主人と、3人のお子さんに恵まれて充実した日々を過ごしています。

あとの家族は、すでに結婚してて子どもがいたお姉さんと、タウングーでパン屋さんを手伝っているお兄さん、末娘ですでに結婚していたオーちゃん。

ゾゾの家族は、多民族国家のミャンマーでは、ごくふつうのミャンマーの一庶民という感じ。
中国系というくくりがあって、冠婚葬祭に関してはミャンマー方式とは異なるのですが、寺院に行って僧侶に寄付をしたり、パゴダへ行き祈りを捧げる仏教徒ととしての生活はごく一般的なものでした。
ビルマ族の友人や中国系のコミュニティの人たちと関わりながら、ゆるゆるとヤンゴンの日々は進んでいきました。

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今日子です ご訪問ありがとうございます

yaguchisan-nigaoe150似顔絵はやぐちゆみこさん作♡

このブログは、ミャンマー出身の夫ゾゾと、大学1年生の娘ダズィン、高1の息子トゥエとの日々をつづっています。日本人同士なら暗黙の了解でわかるようなことが、了解にならず、それってありえない!ということが日常茶飯事。そんな、外から見たら笑っちゃえるかもしれない話を書いています。 1996年ごろ住んでいたミャンマーでの出来事や、近年遊びにいった各地の様子もご紹介。これから旅する方の、ちょっとだけでもお役にたてれば幸いです。
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